寛政暦

この寛政暦は寛政10(西暦1797)年のものになります。寛政9年それまで使われていた宝暦暦を改め西洋の天文学を取り入れた改暦が宣下されました。改暦の中心として活躍したのが麻田剛立、高橋至時、間富重らです。彼らはフランスで出版され、オランダ語訳されたラランデ暦書から最新の天文学を学びました。そして初めて世に出たのが寛政10年の暦となります。寛政暦はその後、天保の改暦(1844)まで50年余り使われることとなります。

冒頭に新暦である旨、「順天審象定作新暦依例頒行四方遵用」と書かれています。

当時、暦の精度を端的にはかるのが、日食や月食の予測でした。ちょうど、寛政10年にも部分日食と部分月食があります。機会をみて、天文シミュレーションでその精度を確認してみようと思っています。

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