縞状鉄鉱A

地球が誕生して海ができた頃、鉄は鉄イオンという形態で海水に溶け込んでいました。長い時間、その状態が続いていましたが、生命の誕生によって変化が起きます。最初期の生命とも言われるシアノバクテリアの登場です。シアノバクテリアは光合成によって大気に酸素を供給しはじめした。そして大気中に放出された酸素が海水にも溶け込むようになります。すると、今まで海水に溶けていた鉄イオンと反応し、酸化鉄となって海底に降り積もっていきました。それが、この縞状鉄鉱です。降り積もり方にムラがあったため、縞状になりました。

縞状鉄鉱の存在は、地球の大気に酸素が豊富にあったことを証明するものなのです。
現在、私たちが日常で使う鉄は、鉄鉱石によって生み出されますが、この鉄鉱石こそ縞状鉄鉱です。生命が起こした大気と海中の大変動が、今の私たちの生活を支えてもいるのです。

標本サイズ  W195 H120 D60 1859g

標本番号 K-010

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